医療的ケア児とインクルーシブ教育
医療的ケア児の教育と学校看護
プロジェクトの概要と背景
近年、‘医療的ケア児’は増加傾向にあり、2019年には2万人を超えました(1)。その内、学齢期にあたる児童生徒数は10,286名(2)。その8割以上が特別支援学校に在籍していますが、学校の種別に関わらず、全国的には医療的ケアを日常的に必要とする児童生徒数は増え続けています。
医療的ケア児支援法のインパクト
2021年9月に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)」が施行されたことで、自治体レベルで医療的ケア児の教育機会の保証とその環境整備も進めることが「責務」となりました。具体的には、医療的ケアが必要なケースでも本人とその家族が普通校への就学を希望した場合、その希望は尊重され、医療的ケア児を医療面から支えられる専門職として看護師を配置し、多職種が協働しその子どもの学校教育を支える必要があります。こうした状況を鑑み私たちは、子どもたちの学校教育を支えるための看護には新たな専門性が求められており、それは既存の看護とは一線を画するものと考えます。
「医療的ケア児とインクルーシブ教育」プロジェクトでは、医療的ケア児の教育を支える学校看護について、国内並びに海外での調査を開始しました。
(1) 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課障害児・発達障害者支援室2021
(2) 文部科学省「令和3年度 学校における医療的ケアに関する実態調査」(2022年7月)
経 緯
2022年2月
学校現場における看護師の業務調査、インタビュー調査開始
2022年6月
日本保健医療社会学会ラウンドテーブルセッション「新たな職能としての‘学校看護師’の現在及び今後の展開
ー医療的ケア児も地域の公立校に通い・学び・成長するために―」
2022年7月
医療的ケア児の教育を支える学校看護に関するWeb調査(国際比較研究)開始
進行中の調査
インクルーシブ教育の実現へ向けて
医療的ケア児の教育を支える学校看護に関するWeb調査(国際比較研究)
Questionnaire survey on the involvement of school nurses with Child with Complex Medical Care needs (CCMC)
近年、人工呼吸器や胃ろうなど様々な医療的ケアを日常的に必要とする子供たち増えております。そうした子どもたちの就学や教育を医療面からサポートする学校看護に関する国際比較研究を行っております。
下記のリンクにアクセスの上、アンケートにご回答下さい。
https://forms.gle/QrnwD8wZuHkYDiU99
対象者:
- 看護師
- 教員(養護教諭含む)
- 教育委員会職員
- 行政職員
- その他、学校看護に関わりのある方
尚、本調査への参加は任意であり、いつでも撤回することができます。